伊原　博隆（IHARA, Hirotaka）の紹介

制御情報
研究者番号 10151648
プロフィール
専攻名 工学部物質生命化学科（大学院自然科学研究科・物質・生命科学専攻）
講座名 生命分子（応用物質生命化学講座）
職名 教　授
氏名(日本語表記) 伊原　博隆
氏名(英語表記) IHARA, Hirotaka
生年(西暦) 1954 年
最終学歴 九州大学大学院工学研究科合成化学専攻博士後期課程 (1982年3月)
学位 工学博士 (九州大学，1982年6月)
専門分野
  1. 有機材料化学
  2. 機能性高分子
  3. 生物有機化学
  4. 分子認識化学
  5. 超分子化学
  6. 分離・分析化学（とくに液体クロマトグラフィ）
所属学会
  1. 日本化学会および生体関連化学部会
  2. 日本分析化学会
  3. 日本吸着学会
  4. 高分子化学会
  5. 有機合成化学協会
  6. クロマトグラフィー科学会
  7. セルロース研究会
  8. アメリカ化学会
  9. 英国王立化学会
研究紹介
研究テーマ
  1. 人工生体膜によるナノ組織化および超機能の創出
  2. 高次構造ポリマーを利用するホスト−ゲスト化学（分子認識化学）
  3. 結晶性および液晶性ポリマーを利用するホスト−ゲスト化学（分子認識化学）
  4. ホスト−ゲスト化学における化学計算（分子認識化学）
  5. 機能性オルガノゲル〜次世代の有機媒体を目指して
  6. 有機−無機ハイブリッド〜分子協調による超機能の創出
  7. 超精密クロマトグラフィ用分子認識材の開発
  8. 汎用性ポリマーの潜在的分子認識機能の発掘ならびに機能増幅
  9. 超重力の化学〜極限機能材料の創出
  10. その他
研究紹介
　原子や分子をある規則にしたがって並べていくと，もともとの原子や分子にはない 機能，いわゆる『超機能』が発現することがある。このような分子を『超分子』と呼 び，生命現象はこの超分子がさらに複雑にからみあいながら発生している。超分子現 象を理解し，新たな超分子を創造することは，『生命に学ぶ究極の化学』にチャレン ジしていると言えるだろう。『できる限り単純な分子から超 機能を創造する』・・・これが私の研究スタンスです。
  1. 官能基の秩序配列化による分子認識型液体クロマトグラフィー用分離剤の開発
  2. 脂質膜類似ポリマーによる生体関連炭化水素の形状識別に関する基礎研究　
  3. 分子配向性ポリマーをスイッチング素子とする刺激応答性分子認識材料の開発
  4. ヒアルロン酸の高次構造を利用する分子認識剤の開発
  5. 機能性オルガノゲル〜光応答性を有するキラルオルガノゲルの開発
  6. 機能性オルガノゲル〜メタルイオン−コア型脂質膜類似物の設計と応用
  7. 機能性オルガノゲル〜ポルフィリンを極性基とする四鎖型脂質の有機溶媒での分 散挙動
  8. 光学分割における分子配向場の利用〜脂質膜類似固定化シリカを用いる不斉増幅
  9. 光学分割における分子配向場の利用〜キラル脂質膜類似固定化シリカの開発〜
  10. バイオアフィニティセンサー〜アミノ酸エステル加水分解遷移状態アナログを配 位子とする有機・無機ハイブリッドの合成
  11. カルボニル-π相互作用に関する理論研究〜ベンゼン−ホルムアルデヒド系を中 心として
  12. α-ヘリックスを利用する分子集積型ポルフィリンワイヤーの構築　
  13. 重力を利用する分子傾斜化〜Si−Tiガラス作製への応用および展開
    （以上，1997-1999年度の研究テーマより抜粋）
研究業績
論文[過去10年間]
  1. H. Ihara, T. Sakurai, T. Yamada, T. Hashimoto, M. Takafuji, T. Sagawa, H. Hachisako, "Chirality Control of Self-Assembling Organogels from Lipophilic L-Glutamide Derivative with Metal Chlorides", Langmuir, to be accepted.
  2. H. Ihara, Y. Goto, T. Sakurai, M. Takafuji, T. Sagawa, S. Nagaoka, "Enhanced Molecular-shape selectivity for polyaromatic hydrocarbons through isotropic-to-crystalline phase transition of poly(octadecyl acrylate)", Chemistry Letters, pp.1252-1253, 2001.
  3. H. Ihara, T. Sagawa, K. Nakashima, K. Mitsuishi, Y. Goto, J. Chowdhury, S. Sakaki, "Enhancement of diastereomer selectivity using highly-oriented po lymer stationary phase", Chemistry Letters, pp.128-129, 2000.
  4. H. Hachisako, H. Ihara, "Construction of inclusion compounds from alpha- amino acid-derived lipids without using macrocyclic structure.", Journal of Chemical Society, Parkin Transactions 2, pp.2569-2578, 1999.
  5. H. Ihara, T. Nakanishi, T. Sagawa, C. Hirayama, T. Sakurai, T. Kinoshita , Y. Tsujita, "Detection of molecular-shape recognition for polycyclic aroma tic hydrocarbons by alpha-helical poly(L-alanine) on silica", Chemistry L etters, No.10, pp.963-964, 1998.
  6. H. Hachisako, H. Ihara, "Thermal isomerization process in benzene gel o f L-glutamic acid-derived lipids with spiropyran-head groups", Journal of the Chemical Society, Chemical Communications, pp.19-20, 1997.
    他８０余編
国際会議[過去5年間]
  1. Invited: H. Ihara, T. Sakurai, M. Takafuji, T. Sagawa, H. Hachisako, "International Symposium on Self-Assembled Fibrillar Networks", Autrans France, 2001.
  2. Invited: H. Ihara, "International Workshop on Molecular Materials", Synthesis and Application, Moscow, Russia, 1999.
  3. Best Poster Award: H. Ihara, S. Uemura, C. Hirayama, S. Nagaoka, "Polymer-silica hybrids: Grafting of pi-electron-containing linear polymers as organic phases for HPLC", International Symposium on Silica, Mulhouse, Fr ance, 1998.
    他４０編
特許[過去10年間]
  1. ポリアミノ酸の架橋球状粒子とその製造方法，JP 1921654 (1995.4.7)
  2. Method for preparing granular porous chitosan, EP 0345017 (1994.7.9)
  3. Use of porous spherical grains of poly(α-amino acid) as a filler in chr omatograph, CA 1325203 (1993.12.14)
    他
著書[過去10年間]
  1. "Host-guest chemistry using alpha-helical poly(L-lysine)", 共著, Polymer ic Materials Encyclopedia, CRC Press, pp.3067-3074, 1996.
  2. "Preparation of poly(alpha-amino acid) spherical particles and their app lications", 共著, Polymeric Materials Encyclopedia, CRC Press, pp.5445-5455, 1996).
  3. "配向性分子材料の機能設計と用途新展開", 編著, アイピーシー, pp.1-287, 1995.
受賞・表彰など[過去10年間]
  1. Fellow 及び Chartered Chemist 認定（英国王立化学会, 2001）
  2. 国際キャピラリークロマト学会においてポスター賞（英国王立化学会公認, 1999）
  3. 国際シリカ会議において最優秀ポスター賞（フランス, 1998）
  4. 他に指導学生ポスター賞等７件（1997-2001）
学内での活動
博士前期課程
  1. 生命分子化学特論第一
  2. 生体システム論
博士後期課程
  1. 超構造分子化学論
  2. 生体機能分子設計
  3. 総合プロジェクト：生命機能の発現と応用（生体機能を発現する精密高分子の創製）
  4. 総合プロジェクト：新機能素子の開発（分子集合を用いる超機能の創出）
  5. 総合プロジェクト：生体工学（有機・無機ハイブリッド化による超機能の創出）
  6. 総合プロジェクト：生体工学（生体膜類似機能物質の分子設計・合成・機能化）
学会並びに地域での活動 (過去10年)
学会での活動
  1. 日本化学会生体関連化学部会若手の会幹事（1992年-1994年）
  2. 高分子学会編集委員（1998年-2000年）
  3. 応用生化学懇話会幹事（1989年-現在）
  4. セルロース研究会副会長（2000年-）
  5. Capillary Chromatography国際会議組織委員（1999年）
  6. Chemical Education and Sustainable Development国際会議組織委員（2000年）
  7. Langnuir（米国化学会）公式査読員（2000年-）
  8. 英国王立化学会公式査読員（2001年-）
地域での活動
  1. 京都大学エネルギー理工学研究所・客員教授（2001年-）
  2. 日本原子力研究所・客員研究員（2001年-）
  3. 通産省産学官連携推進委員（2000年-現在）
  4. 荒尾市環境審議会委員（1999年-現在）
  5. 熊本県技術アドバイザー（1998年-現在）
  6. 通産省工業技術院流動研究員（物質工学工業技術研究所）（1996年）
  7. 福岡県工業技術センター・高度技術招へい事業・特別指導委員（1993年）
  8. �鎧唆函Σ奮惶蚕竸橋什眞銚Φ罐�ーガナイザー（1992年-1995年）
  9. 熊本県立大学非常勤講師（1992年-1999年）
科学研究費等外部資金の取得状況(過去5年間)
科学研究費等外部資金の取得状況
  1. 経済産業省地域新生コンソーシアム研究開発事業費（中小枠），2002-2003年度，約40,000千円（23,000千円; ），コロイダル・セルロースによる環境・人体調和スキンケア材の開発，代表．
  2. 文部省科学研究補助金（基盤研究Ｂ一般），2002-2004年度，13,600千円（7,200千円; 3,500千円; 2,900千円），不斉ナノゲルによる光学分割ＲＰ−ＨＰＬＣ，代表．
  3. 文部省科学研究補助金（基盤研究Ｂ展開），2001-2003年度，11,000千円（4,900千円; 4,200千円; 1,900千円），自己集積型キラル配向場を固定化したHPLC用光学分割剤の開発，代表．
  4. 通産省中小企業技術開発産学官連携促進事業費，2000-2001年度，32,764千円，吸着・ 脱着機能を利用した環境分析材料の開発，代表（幹事）．
  5. 文部省海外動向調査研究費，1999年度，1,635千円，分子表面改質法による有機 ・無機ハイブリッド型機能性素子の開発に関する研究，代表．
  6. 日本学術振興会特定国派遣研究補助金，1998年度，1,104千円，有機−無機ハイ ブリッド法による分子レベルでの表面改質，代表．
  7. 文部省科学研究補助金（基盤研究Ｃ），1998-1999年度，3,400千円，非水系での 生体膜機能の再現およびその機能の展開，代表．
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その他特色のある教育・研究活動
特色のある教育・研究活動
  1. 共同研究の国際化を促進している。現在，アルバータ大学（カナダ），アリゾナ大学（米国），メンデレーエフ化学工科大学（ロシア），コンピェーニュ工科大学（フランス）と進行中。
  2. 海外からの研究員あるいは博士課程留学生の受入を促進している。過去（1997-2002年度）の実績としては，アリゾナ大学（米国），メンデレーエフ化学工科大学（ロシア），テヘラン医科大学（イラン）より外国人客員研究員あるいは博士研究員を，中国２名，バングラデシュ３名，イラン１名，カナダ１名より大学院留学生を受け入れ。
  3. 後期課程の学生においては，短くとも１カ月以上の海外研修を義務づけている。過去（1997-2002年度）の実績として，ジョージタウン大学（米国）へ１名，アルバータ大学（カナダ）へ５名を派遣（うち１名は先端分野学生交流事業採択）。
  4. 前期課程の学生においては，少なくとも国内学会での発表を，また後期課程の学生には国際会議での発表を義務づけている。
  5. 国際会議でのポスター賞受賞者７名（助手２名，大学院生５名），高分子学会奨励賞受賞者（助手１名，2000年度）を排出している（研究室発足（1997年）以降にお いて）。
  6. 研究室からの情報発信や国際化の視点から，国際的早期にあたる1995年よりホームページを公開。
  7. 科学との触れ合いの機会を拡げるため，一般人を対象とした夢・化学探検（1993, 1994年, 1995年）を企画・運営し，現在，毎年約2000人の参加者を受入れている。
  8. 地域活性化を目指し，抗菌性を有する除臭繊維の開発や生体適合性材料（とくにスキンケア剤）の開発に関する基礎研究を実施している。共同プロジェクトは平成１４年度地域新生コンソーシアムに採択。
  9. ＬＡＮ対応試薬管理システムを開発（2001年）。