Step03 相対強度の適応Step03
ここでは、原子散乱因子fと温度因子Tを計算して、相対強度を算出します。
原子散乱因子の計算
原子散乱因の値は、式(19)とa1~cの文献値を用いることで計算することができます。
温度因子の計算
温度因子の補正項は、原子散乱因子と組み合わせて考えるので、式(20)のようになります。 今回、等方性原子変位パラメーターBの値は、NiとOの両方において1に固定して計算します。
相対強度への適応
ここで、式(21)を用いて原子変位パラメーターと温度因子の項目を適応させた結晶構造因子 を計算します。最終的には、式(22)からMeとXの構造因子の和の絶対値の二乗が強度となり、 最強線が100となるように相対強度に変換します。
グラフ
回折パターンっぽくなってきましたね。このように、原子散乱因子や温度因子を適応させると、 高角度側で強度が低下する様子がわかると思います。