町田研究室・太田吏音さんが第14回触媒科学研究発表会で「優秀ポスター賞」を受賞しました！
～太田さんによる受賞内容の説明～
研究題目「Rh系三元触媒の熱劣化挙動に関する研究」
三元触媒（自動車排ガス浄化触媒）においてRhはNOxの浄化に必須の元素です。しかし、資源量が限られており、ここ数年での価格が高騰しています。このことから使用量の節減や代替が求められていますが、そのためにはRh系三元触媒の詳細な劣化機構の解析および解明が必要不可欠です。そこで本研究では、 Rh系三元触媒について，雰囲気依存性をもとに熱劣化機構を検討しました。実車条件に近いガス雰囲気における耐久（SLR耐久）で最も顕著な劣化を示すことが明らかとなりました。加えて、CO化学吸着によって求めたRh粒径が、TEMおよびXRDから求めたRh粒径に比べて大きい傾向を示し、これらの不一致およびXPSによる触媒表面の解析から、Rh粒子が担体成分（ZrO2-CeO2）によって包埋(encapsulation)されていることが示唆されました。この研究は、三元触媒の長寿命化および劣化予測技術への応用が期待されます。
