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新留研究室・Xu Weiさんの研究が論文掲載されました!

新留研究室・Xu Weiさん(博士後期課程2年生)の研究がApplied Bio Materialsに掲載されました!

~論文内容の説明~

シルクのタンパク質を冠状動脈ステントに利用する

フィブロインというタンパク質はシルク繊維の構成成分で、その強さや美しさに関わっています。現在、私たちの研究室では、株式会社 あつまるホールディングス(「あつまるくんの求人案内」で有名)のアグリビジネスのチームと、シルクの生産と新しい産業利用に関する共同研究を進めています。このフィブロインを今回、冠状動脈ステントの表面コーティング剤として応用できることを発見しました(写真は、フィブロインでコーティングしたステント表面の電子顕微鏡写真。とても滑らかで綺きれいです)
冠状動脈ステントは、心臓の血管の狭くなった部分を押し拡げ、そこに長期間留まるため、ステントの表面には優れた生体適合性が要求されます。現在のステントは合成ポリマーでコーティングされており、炎症を引き起こすといったリスクがあります。一方、私たちの開発したフィブロインコーティングはその力学的特性や生体適合性に優れ、より高性能のステントをつくることができます。さらに、フィブロインには内包した薬剤を徐放する性能も認められており、薬剤溶出性ステントならびに生体吸収性ステントへの応用が期待されます。
この研究は米国化学会の生体材料研究に関する学術雑誌(ACS Applied Bio Materials)に掲載されました。

株式会社 あつまるホールディングス
https://atsumaru-silk.jp/