研究室紹介research

有機材料(深港研究室)

有機材料とは、炭素を主要元素として、酸素、水素、窒素原子などで構成される物質(化合物)の総称です。私たちの生活空間にも、衣類(繊維)、プラスチック、ゴム、木材、紙、油脂、界面活性剤、食品などの直接的に日常を支える製品としてはもちろんのこと、液晶、有機EL、有機半導体などの情報電子材料、人工臓器などの医用材料など、間接的に最先端技術を支えている基盤材料です。有機材料は、分子レベルからの材料設計が可能であり、私たち人間の体が行なっている生体機能などのように、いろいろな形態や機能を自由に選択できるという利点があります。この自由度の高い潜在的特長は私たち研究者の開発意欲を駆り立てるのに十分な魅力を有しています。その中でも、本学科では、主に、光に関係する最先端材料の開発に取り組んでいます。

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光応答性発色材料

フォトニック結晶は、フォトニックバンドギャップ(PBG)と呼ばれる光の禁制帯を示すため、特定の波長(可視光領域ならば、特定の色)の光を反射、閉じ込める性質を持っています。これは、モルフォ蝶の羽の色などに代表される構造色(表面の微細構造に由来する発色)に類似した発色を示します。本学科では、PBGによる発色を外部刺激に制御できる表示材料の開発を目指して、研究に取り組んでいます。

光応答性発色材料

光アクチュエーター

光エネルギーの吸収により生じる形態変化を起こす分子を利用して、光エネルギーを力エネルギーへ直接的変換する材料の開発を行っています。

光アクチュエーター

微小物体の光操作(マニピュレーション)

光刺激に応答する性質を持った分子(光応答性分子)を利用して、ナノメートルからマイクロメートルの大きさの微小物体を操作する研究を行なっています。具体的には、光応答性分子を添加した液晶媒体を用意し、光照射位置を操作することにより、その媒体中の物体を動かします。この操作方法は、液晶分子の並びやすい性質と光応答性分子の光による形状変化を組み合わせて、応用展開した新しい物質操作法です。従来より低い光エネルギー(1/100以下)で物体の駆動・操作が可能です。

微小物体の光操作(マニピュレーション)