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町田研究室・川上祐紀さんが表彰されました!

町田研究室・芳田グループ・川上祐紀さん(修士2年生)が第124回触媒討論会において学生ポスター発表賞を受賞しました!

~川上祐紀さんによるポスター内容の説明~

私たちの生活に欠かすことのできない自動車ですが、その排気ガスには人体に有毒なガスや環境汚染の原因となるガスが多く含まれています。こうした有害ガスが大気に排出されるのを防ぐため、実は全ての自動車の下には浄化装置が設置されており、中に敷き詰められている「触媒」と呼ばれる粉末が浄化反応を促進することで酸性雨や光化学スモッグなどの公害がかなり軽減されています。ところがこの触媒の主成分であるプラチナやパラジウムは地球上にわずかしか存在せず、資源の枯渇による環境汚染の再発が心配されています。

こうした問題を解決するため、私たちはどこにでも存在するありふれた金属を使ってプラチナやパラジウムに匹敵する新規浄化触媒を開発しようと考えています。今回の研究では、硬貨にも使われている鉄やニッケル、銅といった安価な金属を混合してナノ粒子を合成することにより、排気ガスに含まれる複数の有害ガスを同時に浄化することに成功しました。まだまだ研究段階ですが、実用化できれば将来的な環境汚染を防げるだけでなく、数十万円ほどする浄化装置が1万円以下で作れる時代が来るかもしれません。