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伊田研究室・津川樹 さんが表彰されました!

伊田研究室・津川樹さんが第17回 酸化グラフェンシンポジウムで「最優秀ポスター賞」を受賞しました!

~津川さんによる受賞内容の説明~

研究題目「酸化グラフェン自立膜のガスバリア性能評価」

ガスバリア膜とは水蒸気や酸素を含む様々な気体の透過を防ぐコーティング技術の1つです。現在、アルミ蒸着フィルムを利用した食品包装としての用途が一般的ですが、今後は太陽電池、有機ELディスプレイ、電子デバイスへの適応拡大が期待されています。しかしながら、これらに用いるためには食品分野とは桁違いの厳しいガスバリア性が求められるため、現在では金属やガラス材料が用いられており、多くの課題があります。ここで、本研究で開発した高い構造規則性を持つ酸化グラフェン(epGO;epoxy group-controlled Graphene Oxide)はこれらの課題を解決する可能性をもっています。酸化グラフェンは主に炭素と酸素から構成されるため、軽量化に向くだけでなく、出発物質のグラファイトは安価で、大量に合成できるため産業応用が最も現実的な材料です。また、単層コートすることで透明でありながら、柔軟性が高く、高アスペクト比で薄膜でもガスバリア性の向上が期待できるため、小型化に向きます。さらに様々な溶媒でのウェットプロセスが可能で、多様な形状に対応できるなど、ガスバリア膜利用に向けた優れたポテンシャルを持っています。したがって、酸化グラフェンガスバリア膜は急速に発展する電子機器の小型化に対して非常に有効な材料です。本報告ではepGO膜が従来の酸化グラフェン膜に比べ320倍の水素ガスバリア性を示し、市販の高分子膜に匹敵する性能を持つことを明らかにしました。これを第17回酸化グラフェンシンポジウムにて報告し、本賞を受賞しました。今後は、酸化グラフェンを用いたガスバリア膜のさらなる応用を検討していきます。