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伊田研究室・津川樹 さんが表彰されました!

伊田研究室・津川樹さんが膜シンポジウム2022で「学生賞」を受賞しました!

~津川さんによる受賞内容の説明~

研究題目「構造規則性の高い酸化グラフェンのガスバリア膜への応用」

本研究の目的は、単一の酸素官能基(エポキシ基)を有する構造規則性の高い酸化グラフェン(epGO;epoxy group-controlled Graphene Oxide)を用いたガスバリア膜の開発です。酸化グラフェン(GO)は,主に炭素と酸素原子からなる厚さ約1nmの二次元材料で、表面に多種の酸素官能基を有しており、水やジメチルホルムアミドなどの様々な溶媒に対して分散性が高いのが特徴です。この分散液を滴下し、乾燥するだけで、容易に多様な形状の積層膜を作製できるため、ガスバリア利用に向けた優れたポテンシャルを持ちます。一方で、従来のGOではシート面内に存在する高密度の欠陥によって起こるガスバリア性低下の課題がありました。本発表では、欠陥構造を持たないepGOを用いた積層膜は、従来のGO膜や市販の高分子膜に比べて優れた水素ガスバリア特性を得られることを報告し、本賞を受賞しました。今回の受賞を励みとして、今後より一層研究活動に邁進して参りたいと思います。