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井原研究室・嘉村匠人君が表彰されました!

井原研究室・勝田グループ・嘉村匠人君が「九州分析化学奨励賞」を受賞しました!

~嘉村さんによる受賞内容の説明~

近年、タンパク質になる遺伝子はDNA全体の2%に過ぎないことが明らかになりました。残りの98%のDNAはタンパク質にはならずRNAにとどまり、そのRNAは生体内において重要な役割を担っていることが少しずつわかってきています。特に、20塩基程度の短いRNAは1400種類以上発見されており、その機能異常はガンなど疾患の発症に深く関与していることが明らかになりつつあります。しかし、出現するタイミングなど細胞内における短いRNAの詳細な情報は未だに不足しています。

このような背景から、私はタンパク質翻訳反応に関与することが知られている特殊なRNA構造に着目し、細胞内に短いRNAが存在する場合にのみ「光る」あるいは「光らない」2種類のセンサーを開発しました。本センサーは、特殊なRNA構造の形成を介して「短いRNAの存在」を「光シグナル」へ変換する役割を担っており、動物個体内において機能する可能性も示唆されています。したがって、将来的には本センサーにより「動物の体の中で」短いRNAの情報を収集することで疾患メカニズムの解明や治療薬開発に貢献できると考えています。